締切直前になると、舟券の売上は大きく動きます。
では、締切2分前から最終的な締切までに、どの程度売上が増えるのか。
今回は2025年8月から2026年7月までの1年間、合計48,517レースを対象に、締切2分前からの売上増加割合を5%刻みで分類しました。
さらに3か月ごとの4期間に分け、時期によって分布が変化するのか、また売上増加割合によって人気順位や回収率に違いが見られるのかを確認します。
ご注意
本記事で使用している「売上」は、公式に公表された売上額ではありません。手元の環境で取得した情報をもとに算出した推定値です。
そのため、実際の売上額とは差が生じる可能性があります。本記事では絶対的な売上額そのものではなく、同一条件で算出した推定値を用いて、締切2分前からの相対的な変化を比較しています。
締切2分前から、売上はどれくらい増えるのか
まずは1年間48,517レースを、締切2分前からの売上増加割合によって分類した結果です。
| 売上増加割合 | レース数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 0~5%未満 | 435 | 0.90% |
| 5~10%未満 | 1,788 | 3.69% |
| 10~15%未満 | 10,106 | 20.83% |
| 15~20%未満 | 15,123 | 31.17% |
| 20~25%未満 | 11,426 | 23.55% |
| 25~30%未満 | 5,903 | 12.17% |
| 30~35%未満 | 2,436 | 5.02% |
| 35~40%未満 | 843 | 1.74% |
| 40~45%未満 | 312 | 0.64% |
| 45~50%未満 | 101 | 0.21% |
| 50%以上 | 44 | 0.09% |
最も多かったのは15~20%未満で、全体の31.17%。
続いて20~25%未満が23.55%、10~15%未満が20.83%となりました。
つまり、10~25%未満だけで全レースの約75.6%を占めています。
さらに15~25%未満だけに絞っても約54.7%。
締切2分前から最終締切までの資金流入は、かなり限られた範囲へ集中していることが分かります。
季節が変わっても、分布はほとんど変わらない
今回特に興味深かったのは、1年間を3か月ごとに分けても、この分布がほとんど崩れなかったことです。
| 期間 | 10~15% | 15~20% | 20~25% | 25~30% | 30%以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年8~10月 | 22.05% | 31.92% | 22.95% | 10.96% | 6.82% |
| 2025年11月~2026年1月 | 19.66% | 31.36% | 23.59% | 13.04% | 8.10% |
| 2026年2~4月 | 21.22% | 30.76% | 23.30% | 12.45% | 7.92% |
| 2026年5~7月 | 20.43% | 30.63% | 24.34% | 12.20% | 7.95% |
4期間すべてで、最も多いのは15~20%未満です。
しかも、その割合は30.63~31.92%。
20~25%未満についても22.95~24.34%と、非常に狭い範囲に収まっています。
開催場も選手も天候も異なり、当然ながら舟券を購入している人も毎回同じではありません。
それでも、何万レースという単位で集計すると、締切2分前から流れ込む資金量の分布がほぼ同じ形に収束する。
競艇ファンによる「集合知」のようなものが、人気順位だけでなく、締切直前の資金流入にも表れているように見えます。
売上が大きく増えたレースほど儲かるのか
では、締切2分前から多くの資金が流れ込んだレースには、何か特別な傾向があるのでしょうか。
今回の集計では、各売上増加帯について、最終的な三連単人気順位の生起割合と回収率も確認しました。
しかし、母数の十分な10~35%程度の範囲を見る限り、「売上増加率が高くなれば、単純に回収率も高くなる」ような明確な関係は確認できませんでした。
例えば1番人気の回収率を見ても、10~15%未満では77%、15~20%未満では80%、20~25%未満では74%、25~30%未満では76%、30~35%未満では76%となっています。
大量の資金が入ったからといって、それだけで人気上位が有利になるわけではなさそうです。
気になる「50%以上増加」のレース
一方で、どうしても気になるのが締切2分前から50%以上売上が増加したレースです。
このゾーンでは、一部の人気順位で非常に高い回収率が確認されています。
例えば年間集計では、1番人気の回収率が157%、2番人気が123%となりました。
ただし、ここは非常に重要です。
50%以上増加したレースは、1年間48,517レースのうちわずか44レース、全体の0.09%しかありません。
さらに1番人気が出現したのは6回、2番人気は4回にすぎません。
したがって、この回収率だけを根拠に「50%以上増えたレースは狙い目」と判断することはできません。
ただし、だからといって無視してよい数字とも思えません。
「非常に面白そうだが、現時点では母数不足」。
今回の結果から言えるのは、そこまでです。
今回の調査から見えてきたこと
- 締切2分前からの売上増加率は、10~25%未満に約75.6%が集中する
- 最も多いのは15~20%未満で、年間を通じて約31%
- 3か月ごとに分けても分布の形はほとんど変わらない
- 売上増加率が高いほど単純に回収率が向上するわけではない
- 50%以上増加したレースには興味深い数字があるが、年間44件しかなく結論は出せない
今回の調査で一番印象的だったのは、「儲かる売上増加率」が見つかったことではありません。
締切2分前という同じ時点から見たとき、何万人もの投票行動が一年を通じてほぼ同じ分布を作っていたことです。
個々の投票はバラバラであっても、全体として見れば一定の形へ収束する。
なかなか恐ろしいほどの安定性です。
そして、次に気になること
「普通」のレースでは、締切2分前からおよそ10~25%程度の売上増加に収まることが分かりました。
だとすれば次に調べたいのは、その普通から大きく外れたレースです。
なぜ、そのレースだけ締切直前に大量の資金が流れ込んだのか。
そのとき人気順位やオッズ、そして結果には何が起きていたのか。
今回の調査は、もしかするとその入口になるのかもしれません。
検証データについて
今回使用した集計データは、2025年8月~2026年7月を対象に、締切2分前からの推定売上増加割合を5%刻みで分類したものです。
年間集計に加えて、2025年8~10月、2025年11月~2026年1月、2026年2~4月、2026年5~7月の3か月単位でも集計しています。
詳細な人気順位別の生起割合、生起回数、回収率などについては、集計ファイルをご確認ください。
検証データについて
今回使用した集計データは、2025年8月~2026年7月を対象に、締切2分前からの推定売上増加割合を5%刻みで分類したものです。
年間集計に加えて、2025年8~10月、2025年11月~2026年1月、2026年2~4月、2026年5~7月の3か月単位でも集計しています。
詳細な人気順位別の生起割合、生起回数、回収率などについては、下記のExcelファイルでご確認いただけます。
二分前投票増加統計.xlsx
※売上について
本データで使用している売上額は、公式に公表された数値ではなく、手元の環境で取得した情報をもとに算出した推定値です。実際の売上額とは差が生じる可能性があります。

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