これまでのボート君の研究では、三連単の人気順位と、実際のレース結果との関係を調べてきました。
人気上位ほどよく当たる。風が強く、波が高い水面でも、その傾向は簡単には崩れない。
競艇ファンの集合知は、やはり強い。これまでの集計を通じて、そんな印象を持っています。
ただ、今回は少し見方を変えてみました。
同じ人気順位でも、オッズはレースによって違います。では、人気順位とオッズを組み合わせて見ると、何か違いが見えるのでしょうか。
1番人気でも、オッズはさまざま
1番人気といっても、5倍のこともあれば、10倍、15倍になることもあります。
同じ倍率でも、それが1番人気の買い目なのか、4番人気の買い目なのかでは、ほかの買い目への支持の集まり方が違います。
たとえば、10倍前後の舟券が1番人気になるレースと、同じ10倍前後の舟券が4番人気になるレース。どちらも対象舟券の倍率は近くても、レース全体の人気の構成は同じではありません。
その違いは、回収率にも表れるのでしょうか。今回はここを入口に、集計してみました。
今回の集計条件
- 対象期間:2025年10月1日〜2026年9月30日
- 対象舟券:三連単、人気1〜10番
- 分類:人気順位別、オッズ帯別
- 確認項目:投票総額、払戻総額、回収率
オッズは1倍刻みで区分しました。たとえば、表の表示値「11」は「10倍以上11倍未満」を意味します。本記事では、区間が分かるように表記しています。
回収率は、各区分の払戻総額を投票総額で割って計算しています。複数の区分をまとめる場合も、回収率の単純平均ではなく、払戻総額と投票総額をそれぞれ合計して求めています。
なお、今回の表だけでは、人気順位・オッズの判定時点は確認できません。以下は集計上の傾向を見たものであり、実際の投票判断に利用できるかどうかは、判定時点をそろえた別の検証が必要です。
年間集計で見えた差を、半年ずつに分けてみる
まず1年分をまとめて見ると、同じオッズ帯でも、人気順位によって回収率が異なる箇所がありました。
特に気になったのは、倍率の高い1番人気で、回収率が低くなるのではないかという点です。
ただ、年間の数字だけでは、たまたまそう見えただけかもしれません。そこで、期間を次の二つに分けてみました。
- 前半:2025年10月1日〜2026年3月31日
- 後半:2026年4月1日〜2026年9月30日
以下は、年間集計で気になった1番人気と4番人気の差を、前半・後半で見比べたものです。
同じオッズ帯でも、差が残るところがある
| オッズ帯 | 前半 1番人気 |
前半 4番人気 |
後半 1番人気 |
後半 4番人気 |
|---|---|---|---|---|
| 9以上10未満 | 73.1% | 82.0% | 74.5% | 88.9% |
| 10以上11未満 | 61.3% | 89.6% | 69.1% | 89.3% |
| 12以上13未満 | 67.4% | 75.8% | 58.0% | 91.0% |
| 15以上16未満 | 66.8% | 71.5% | 63.0% | 71.2% |
| 16以上17未満 | 58.9% | 74.4% | 48.0% | 89.1% |
| 17以上18未満 | 68.2% | 78.9% | 59.6% | 77.1% |
たとえば10倍以上11倍未満では、前半・後半とも、1番人気より4番人気の回収率が高くなっています。
この区分の投票総額は、前半の1番人気が191,200円、4番人気が238,100円。後半はそれぞれ186,000円、267,200円でした。1点100円の購入として換算すると、各区分は1,860〜2,672件に相当します。
少なくとも、この差は数件しかない区分だけで見えているものではありません。
とはいえ、ここで「人気が低い方を買えばよい」と考えるのは早そうです。
逆の関係になるオッズ帯もある
すべてのオッズ帯で、4番人気の回収率が高いわけではありません。
| オッズ帯 | 前半 1番人気 |
前半 4番人気 |
後半 1番人気 |
後半 4番人気 |
|---|---|---|---|---|
| 8以上9未満 | 75.8% | 69.8% | 78.6% | 74.4% |
| 14以上15未満 | 72.2% | 71.7% | 83.5% | 64.3% |
同じ倍率なら、人気順位が下がるほど回収率が上がる。そんな単純な関係にはなっていません。
気になる差はある。しかし、きれいな法則としては、まだ掴めない。今のところは、そんな結果です。
1番人気だけを見ると、倍率が高いほど回収率が下がる傾向
次に、1番人気だけを取り出して、少し広めのオッズ帯でまとめてみます。
| 1番人気のオッズ帯 | 前半の回収率 | 後半の回収率 |
|---|---|---|
| 3以上6未満 | 86.3% | 84.7% |
| 6以上10未満 | 78.7% | 77.5% |
| 10以上15未満 | 69.5% | 68.5% |
| 15以上21未満 | 63.9% | 52.2% |
この分け方では、前半・後半ともに、倍率が高くなるほど回収率が下がっています。
1番人気の倍率が高いということは、それだけ支持が分散しているレースとも考えられます。そうしたレースで、最も支持された買い目に、なお期待が集まりすぎているのでしょうか。
高倍率の1番人気には、何かあるのかもしれない。
そんな匂いはします。ただし、この集計だけで、その理由までは分かりません。
今回の結果から、まだ言えないこと
今回の集計には、確認を重ねたい点があります。
- 細分化すると件数が減ること。1年分でも、人気順位とオッズ帯の組み合わせによっては、わずかな件数になります。購入件数に加えて、的中件数も確認する必要があります。
- 同じオッズ帯の中にも倍率の違いがあること。10.0倍と10.9倍は同じ区分です。区間内の倍率分布の違いが、比較に影響している可能性があります。
- 年間集計を見てから、期間を二分したこと。前半と後半で似た傾向が見えたことは手がかりですが、未知の期間を使った予測検証とは異なります。
- 多くの区分を比較していること。多数の組み合わせを調べれば、偶然大きな差が出る箇所もあります。目立った区分だけで判断しないことが大切です。
- レース条件の違いを分けていないこと。場や季節、レースの構成などが、見えている差に関係している可能性もあります。
したがって、今回の結果をもって「高倍率の1番人気は過大評価されている」と結論づけることはできません。また、比較で回収率が高かったことと、収益がプラスになることは別です。
掴めそうで、まだ掴めない
これまでの研究では、人気順位というものの強さを感じてきました。
今回はそこにオッズ帯を重ねることで、人気順位だけでは見えなかった差が見えてきました。倍率だけでは表せない情報を、人気順位が持っているのかもしれません。
ただ、見えてきた差には例外もあり、まだ説明しきれません。
今後は、今回気になったオッズ帯と人気順位をあらかじめ決めて、別の期間でも同じ傾向が続くのかを見ていきたいと思います。データを積み重ね、件数と的中件数を確認しながら、この匂いの正体を確かめていくことになりそうです。
何かありそう。でも、まだ掴めない。
今回のボート君の研究は、その現在地を残す記録です。
関連するボート君の研究
集計資料:20251001-20260331 人気毎オッズ毎回収率.xlsx/20260401-20260930 人気毎オッズ毎回収率.xlsx。本記事は過去データの傾向を確認する研究記録です。舟券購入を推奨するものではなく、将来の結果や利益を保証するものでもありません。
集計データをダウンロードする
今回の集計データを、Excel形式で公開しています。
2025年10月1日〜2026年9月30日の年間集計に加え、前半・後半に分けた集計、期間比較、集計の説明を一つのファイルにまとめました。
- 期間比較:同じオッズ帯での1番人気・4番人気の回収率を比較
- 年間集計:2025年10月1日〜2026年9月30日
- 前半集計:2025年10月1日〜2026年3月31日
- 後半集計:2026年4月1日〜2026年9月30日
- 集計の説明:オッズ区分の読み方、回収率の計算方法など
記事で紹介したのは、一部のオッズ帯です。ファイルには、逆の関係になる区分や、投票額の少ない区分も含めて収録しています。
「同じ倍率でも、人気順位によって違いがあるのか」「前半と後半で、どこまで傾向が似ているのか」。気になるところを、ご自身でも眺めてみてください。
何かありそう。でも、まだ掴めない。そんな今回の結果を、表全体から確かめていただければと思います。
本データは過去の集計結果を確認するための研究資料です。件数の少ない区分は、少数の的中によって回収率が大きく変動します。将来の結果や利益を保証するものではありません。

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