締切前に見ているオッズは、そのまま締切オッズになるとは限りません。
Biwaz-Designでは、締切前のオッズの動きから最終オッズを推定し、締切後に実際の結果と照合する研究を続けています。
今回、その推定方法を見直しました。大幅な精度向上ではありませんが、期間を分けた検証と直近一週間の比較で、小さな改善が続くことを確認できました。
直近の変化に、その前の動きを加える
従来の推定式では、主に二つの時点のオッズを比較し、人気帯ごとの係数で締切オッズを補正していました。
今回注目したのは、同じ値動きでも、それまでの経緯によって意味が違うのではないか、という点です。
例えば、直近でオッズが下がっていても、以前から下がり続けている場合と、横ばいから突然下がった場合では、その後の動きも違うかもしれません。
そこで、直近の変化に加えて、その前の区間の動きも使うようにしました。さらに、上昇と下降の違い、人気帯による違いも補正へ反映しています。
検証には、2025年10月から2026年8月までの各月1日・15日、合計3,358レース・67,160買い目を使用しました。
追加する係数は2025年10月〜2026年5月のデータで決め、2026年6〜8月のデータで候補を比較しています。
平均が良くても、悪化するケースを調べる
新しい式では平均誤差が改善しましたが、個々の買い目では、従来より大きく悪化するケースもありました。
代表的なのが、急落した後に戻り始めているのに、追加した補正が以前の急落を引きずるケースです。
ある買い目では、オッズが次のように動いていました。
| 5分前 | 4分前 | 2分前 | 実際の締切 |
|---|---|---|---|
| 88.0倍 | 41.2倍 | 47.4倍 | 64.0倍 |
直近では戻り始めているものの、過去の急落を強く反映したため、新しい式は推定値を下げすぎていました。
この問題に対して、追加する過去区間の補正に上限を設けました。上限も係数調整期間のデータから選んでいます。
6〜8月の比較では、従来の式より誤差が5ポイント超悪化する買い目が、283件から99件に減りました。平均誤差も改善を維持しています。
ただし、誤差30%超の件数はほぼ変わりませんでした。今回の上限は、追加した補正が急変を拾いすぎる問題への対策です。大外れ全般を防げるわけではありません。
直近一週間でも、改善が続きました
改善版を開発環境へ反映し、公開中の従来版と、同じ期間の統計を比較しました。
対象は2026年9月24〜30日の7日間、1,044レース・20,880買い目です。
| 指標 | 従来版 | 改善版 |
|---|---|---|
| 全体の推定平均誤差 | 10.51% | 10.35% |
| 全体の改善率 | 55.89% | 56.58% |
| 16〜20番人気の推定平均誤差 | 11.63% | 11.50% |
| 16〜20番人気の改善率 | 59.50% | 60.13% |
推定平均誤差は、7日すべて、そして五つの人気帯すべてで改善しました。
16〜20番人気では、改善率が60%を超えています。
ここでいう「改善率」は、直前オッズよりも推定オッズの方が、実際の締切オッズに近かった買い目の割合です。「誤差を60%削減した」という意味ではありません。
穏やかな履歴でも、最後の急変は残る
今回の調査では、締切前まで穏やかだったオッズが、その後大きく変わるケースも確認しました。「信頼度高」と判定された買い目でも発生しています。
人気帯や残り時間によって急変の発生頻度には違いがありますが、どの買い目が急変するかを、今回の履歴から安定して見分けることはできていません。
また、反転した買い目や下位人気を一律に推定対象から外すと、役立つ推定まで捨てることになります。
そのため、既存の「推定非推奨」の判定は維持し、新しい一律の除外条件は今回追加していません。
推定値は参考値として、信頼度や推定時点と併せて見る必要があります。改善した部分と、まだ難しい部分の両方を、これからも実データで確かめていきます。
推定と答え合わせを公開しています
個々のレースの推定値と、締切後の実オッズとの比較は、こちらでご覧いただけます。
日々の結果をまとめた、信頼度別・人気帯別の統計はこちらです。
※掲載した改善版の比較結果は、開発環境での検証値です。公開ページは運用中の版の結果を表示しています。

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