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【ボート君の研究】
荒れる水面では、人気はどこまで信じられるのか

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荒れる水面では、人気はどこまで信じられるのか

これまでのボート君の研究では、三連単の人気順位が、実際のレース結果とかなり強く結びついていることを確認してきました。

人気順位は、単なる数字ではありません。
多くの競艇ファンが、選手、モーター、枠番、展示、気配、オッズなどを見ながら投票した結果です。

いわば、競艇ファンによる「集合知」とも言えます。

ただし、ここで一つ疑問が出てきます。

風が強い日、波が高い日。
いわゆる波乱が起きそうな水面でも、人気はちゃんと結果を捉えているのでしょうか。

荒れた水面では、スタート、ターン、まくり、差し、イン逃げ、選手の技量など、普段以上に不確実な要素が増えるように思えます。

そのような状況でも、人気は結果に結びつくのか。
あるいは、荒天時には人気の精度が落ち、どこかに儲けにつながる糸口が見えるのか。

今回は、風速・波高という水面条件に着目し、三連単人気順位との関係を集計してみました。

今回の集計条件

今回の集計対象は、2026年1月1日から2026年5月31日までのレースです。

三連単の人気順位ごとに、以下の項目を集計しました。

  • 生起回数
  • 生起割合
  • 払戻総額
  • 回収率

そのうえで、レース時点の風速・波高をもとに、条件別の違いを確認しています。

風速の分類

分類 風速
通常寄り 0〜2m
やや風あり 3〜4m
強風寄り 5〜6m
かなり強い風 7m以上

波高の分類

分類 波高
通常寄り 0〜2cm
やや波あり 3〜4cm
波高め 5cm以上

なお、今回は風向きや競艇場ごとの水面特性までは集計条件に含めていません。
まずは、風速・波高という分かりやすい指標で、人気順位と結果の関係がどう変わるのかを確認しています。

風速が上がると、人気上位の生起割合は下がる

まず確認したいのは、三連単の人気上位がどれくらい結果に絡んでいるかです。

ここでは、人気1〜10位に着目します。

風速 対象レース数 人気1〜10位の生起割合 人気1〜10位の平均回収率
0〜2m 10,459 55.90% 77.8%
3〜4m 8,424 56.35% 79.0%
5〜6m 3,160 51.36% 75.5%
7m以上 1,085 50.78% 77.9%

結果を見ると、風速0〜4mあたりでは、人気1〜10位の生起割合はおおむね56%前後です。

一方で、風速5〜6mでは51.36%、風速7m以上では50.78%まで下がっています。

風が強くなると、人気上位の支配力は確かに弱まっています。

これは感覚的にも納得しやすい結果です。
風が強くなれば、スタートやターンの難易度が上がり、展開も読みづらくなります。

その分、人気上位だけで決まり切らないレースが増えているように見えます。

波高が上がっても、同じ傾向が見える

次に、波高別の結果です。

波高 対象レース数 人気1〜10位の生起割合 人気1〜10位の平均回収率
0〜2cm 12,325 56.73% 77.8%
3〜4cm 7,294 55.10% 79.2%
5cm以上 3,509 50.07% 75.3%

波高でも、かなり分かりやすい傾向が出ています。

波高0〜2cmでは、人気1〜10位の生起割合は56.73%。
しかし、波高5cm以上では50.07%まで下がっています。

風速と同じく、波が高くなると、人気上位の生起割合は低下しています。

それでも、人気は崩壊していない

ただし、ここが今回の面白いところです。

風速や波高が上がると、人気上位の生起割合は確かに下がります。
しかし、人気が完全に崩れているわけではありません。

風速7m以上でも、人気1〜10位の生起割合は50.78%。
波高5cm以上でも、人気1〜10位の生起割合は50.07%です。

荒れた水面でも、三連単の人気1〜10位が、なお約半分を占めている。

これは、素直にすごい結果だと思います。

荒天時でも、競艇ファンは何も分かっていないわけではありません。
強い選手、強い枠、展開の中心になりそうな買い目は、かなり正確に捉えているように見えます。

恐れ入りました。
競艇ファンの集合知、やはり侮れません。

では、儲けにつながるのか

次に重要なのが、回収率です。

荒天時に人気上位の生起割合が下がるのであれば、そこに儲けの糸口があるのではないか。
そう期待したくなります。

しかし、結果を見る限り、話はそこまで単純ではありません。

風速が強くても、波高が高くても、人気1〜10位の平均回収率が100%を超えるような状況は見えていません。

荒れる日は人気が弱くなる。
だからといって、人気上位を買い続ければ儲かる、という結果ではありませんでした。

人気上位は、荒天時でもそれなりに強い。
しかし、儲けにつながるほど甘くはない。

このあたりが、舟券の難しいところです。

穴側の壊滅度は少し和らぐ

一方で、まったく変化がなかったわけではありません。

今回の集計で気になったのは、人気50〜100位あたりの回収率です。

風速 人気50〜100位の平均回収率
0〜2m 52.8%
3〜4m 57.2%
5〜6m 69.5%
7m以上 80.5%

風速が上がるにつれて、人気50〜100位の平均回収率が上がっています。

続いて、波高別でも見てみます。

波高 人気50〜100位の平均回収率
0〜2cm 55.1%
3〜4cm 55.3%
5cm以上 67.3%

波高でも、5cm以上になると、人気50〜100位の平均回収率が少し持ち上がっています。

ただし、ここは慎重に見る必要があります。

人気50〜100位は、もともと生起回数が少ない人気帯です。
特に風速7m以上のような条件では、対象レース数も少なくなるため、少数の高配当によって数値が動きやすくなります。

「荒天時は穴側に妙味がある」とまでは言えません。
ただし、荒天時は穴側の壊滅度が少し和らぐ、という傾向は見えました。

この表現が、今回の結果には一番近いように思います。

集合知は強いが、荒天は不確実性を増やす

今回の結果をどう読むか。

まず、競艇ファンの集合知はかなり強いです。
風が強くても、波が高くても、人気上位は簡単には崩れません。

一方で、荒天によってレースの不確実性が増していることも、結果には表れています。

人気1〜10位の生起割合は、風速5m以上、波高5cm以上で明らかに低下しています。
つまり、荒れた水面では、人気の精度が少し鈍るように見えます。

荒天は人気を完全には壊さない。
けれど、人気の精度を少しだけ鈍らせる。

これが、今回の集計から見えた大きな印象です。

今回の集計で注意したいこと

今回の集計には、いくつか注意点があります。

まず、風速7m以上や波高5cm以上のような条件は、通常条件に比べると対象レース数が少なくなります。

また、同じ風速5mでも、競艇場によって影響の出方は違うはずです。

  • 風向き
  • スタンドの位置
  • 水面のクセ
  • 場ごとのインの強さ
  • 選手の荒水面への対応力

こうした要素までは、今回の集計では分けていません。

そのため、今回の結果は「荒天時の傾向を見るための第一歩」としてご覧ください。
「強風ならこの人気帯を買えばよい」といった単純な結論ではありません。

集計元データについて

今回の記事で使用した集計データは、Excelファイルとして公開しています。

ファイルには、風速別・波高別に、三連単人気順位ごとの生起割合、回収率、生起回数、払戻総額を整理しています。

記事中では一部の集計結果のみを紹介していますが、詳しい数値を確認したい方は、こちらのExcelファイルをご覧ください。

本集計は、2026年1月1日から2026年5月31日までのデータをもとにしています。
今後データ期間を広げた場合、数値は変わる可能性があります。

まとめ:荒れる水面でも、人気は簡単には沈まない

今回は、風速・波高という水面条件に着目し、三連単の人気順位と結果の関係を集計しました。

結果を見ると、風速・波高が上がるにつれて、人気上位の生起割合は確かに下がっています。

風速0〜4mや波高0〜4cmでは、人気1〜10位が55〜56%前後を占めていました。
一方で、風速5m以上、波高5cm以上では、人気1〜10位の生起割合は50%前後まで低下しています。

つまり、荒れた水面では、人気の精度は少し落ちるように見えます。

しかし、それでも人気上位は簡単には崩れません。
風速7m以上、波高5cm以上でも、人気1〜10位がなお約半分を占めています。

一方で、回収率の面では、人気上位を買い続ければ儲かるという結果ではありませんでした。

また、穴側については、荒天時に壊滅度が少し和らぐ傾向も見えました。
ただし、それをもって「穴側に妙味がある」と断言するには、まだ少し早そうです。

荒れる水面では、人気の精度は少し落ちる。
しかし、競艇ファンの集合知は、想像以上にしぶとい。

荒れる水面でも、人気は簡単には沈まない。

今回は、そんな結果だったように思います。

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